こんにちは、ヘルメット犬(@helmet_dog)です。
この記事では
- 油水分離装置とは
- APIオイルセパレーター
- PPIオイルセパレーター
- CPIオイルセパレーター
についてサクッと整理します!
油水分離装置とは
水より密度が小さい若しくは同程度の懸濁物を分離する方法として、浮上分離の技術が用いられます。
浮上分離には重力式浮上分離法と、加圧式浮上分離法があります。
- 重力式浮上分離法
水より密度の小さい懸濁物質を分離。主に油水分離装置が該当する。 - 加圧式浮上分離法
水と密度が近い懸濁物質を分離。加圧分離浮上装置が用いられる。
つまり、油水分離装置は水より密度が小さい懸濁物質(主に油)を分離する装置を指します。
形式としてAPI、PPI、CPIがあります。
APIオイルセパレーターとは
概要
自然に放置しておけば浮いてくるような遊離油を浮上させて掻きとるようにしたもの。
横流式沈殿池を油に適用したような仕組みで、油の浮上もストークスの式で表現できます。
アメリカ石油協会(American Petroleum Institute)の基準により設計されたため、APIと名付けられています。
構成
油分を含む原水が流入した後、槽内に滞留している間に油が浮上してきます。
これをスキマーで回収し、汚泥として排出しています。
装置の動きを再現している動画がありました。シンプルですが、わかりやすいと思います。
特徴
- 構造がシンプル。
- 油分の直径が小さいほど、浮上速度が小さくなり、設置面積を広くとる必要がある。
PPIオイルセパレーターとは
概要
傾斜板を槽内に設けることで、油分の浮上速度が小さくても分離しやすい構造としたもの。
設置面積をAPIオイルセパレーターより小さくするためシェル社により開発されますた。
PPI=Parallel Plate Interceptorです。
構成
45°傾斜した板が取り付けられており、油分は傾斜板の間で分離されて、板の裏側を浮上し捕集されます。
板の間隔は10cm程度で直径60μmまでの油分を分離できるとしています。
特徴
- APIオイルセパレーターに比べて捕集の精度が高い。
- 直径60μmまでの油分を分離できる。
CPIオイルセパレーターとは
概要
波状の傾斜板を槽内に設けることで、PPIオイルセパレーターよりも効率よく分離できるように改良したもの。
こちらもシェル社により開発されたものです。
CPI=Corrugated Plate Interceptorです。
構成
45°傾斜した波状傾斜板が取り付けられており、油分は傾斜板の間で分離されて、板の裏側を浮上し捕集されます。
波状傾斜板は以下の動画で画像が出てきます。
なお、動画では、波状であるが故に、汚れがたまりやすいことが説明されているようです。
特徴
- 波状の傾斜板なので設置面積が小さくできる。
- 油分の短絡が少ない。
コメント