こんにちは、ヘルメット犬(@helmet_dog)です。
この記事では
- 熱間圧延排水とは
- 熱間圧延排水の処理方法
について試験に出題されやすいところを中心にサクッと整理します!
熱間圧延排水とは
熱間圧延排水は熱間圧延工程で発生する排水を指します。鉄鋼の生産プロセス概略図でいうと排水②に該当します。
熱間圧延とは連続鋳造された鋼片(スラブ)を加熱し、圧延加工(延ばして所定の厚さにする加工)して製品にする工程です。
動画で見ると、イメージしやすいかもしれません。
動画でも出てくるように、冷却水が散布されているのがわかると思います。
熱間圧延工程では直接冷却水と間接冷却水が使用されます。
- 直接冷却水
- 用途
製品や機械に直接散布して冷却する。 - 汚濁物質
製品表面に生成するミルスケール、圧延油等油脂類。ミルスケールとは製品表面に生成される酸化鉄の粉のようなもの。
- 用途
- 間接冷却水
- 用途
炉体や機器、潤滑油、油圧油などを間接的に冷却する。 - 汚濁物質
冷水塔通過の際に吸収される大気中の粉じん。
- 用途
熱間圧延排水の排水処理
一般には直接冷却水と間接冷却水は循環再使用するので、それぞれ用途に応じた水質とするため、別系統で処理される。
- 直接冷却水
- 排水成分
ミルスケール由来の懸濁物質(SS)、油分 - 処理方法
スケールピットでミルスケールは90%が沈殿する。残りの微細なスケールは沈殿槽で沈殿処理した後、ろ過で処理する。この過程で、油分も処理される。
- 排水成分
- 間接冷却水
- 排水成分
基本的に温度上昇のみで、水質の悪化はない。ただし、循環水中にSSが蓄積することがある。 - 処理方法
冷却塔での冷却のみ。ただし、SSを除去する場合はサイドフィルターでろ過処理する。
- 排水成分
参考
- 新・公害防止の技術と法規 大規模水質特論
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