こんにちは、ヘルメット犬(@helmet_dog)です。
この記事では
- 京都議定書の概要
- 温室効果ガス削減方針
- 京都メカニズム
について試験で問われやすい部分をサクッと整理します!
京都議定書の概要
京都議定書が採択されるまでの大まかな歴史は以下のようになります。
- 世界規模で地球温暖化が問題視されはじめる。
- 1992年に温室効果ガスの大気中濃度を安定化させることを目的に、国連が気候変動枠組条約を採択する。
- 気候変動枠組条約では具体的な数値目標が定められていなかったため、1997年京都議定書にて温室効果ガスの削減目標を設定した。
つまり、京都議定書は
地球温暖化を抑制するための具体的な温室効果ガスの削減数値目標を設定したもの
になります。
温室効果ガス削減方針
削減対象の温室効果ガス
京都議定書で定められている温室効果ガスは以下7種類です。
- CO2
- メタン
- 一酸化二窒素
- ハイドロフルオロカーボン
- パーフルオロカーボン
- 六ふっ化硫黄
- 三ふっ窒素
目標数値
1990年を基準年とし、先進国全体で少なくとも5%削減を目指すとしていました(日本は6%削減を目標)
一方で発展途上国には数値目標は設定されていません。
期間
- 第一約束期間(2008~2012年)
日本は5か年平均温室効果ガス総排出量は12億7800万t-CO2となり、基準年12億6100万tと比べると1.4%の増加でした。ただし、後述する京都メカニズムの仕組みを使うことで目標達成としています。
- 第2約束期間(2013~2020年)
アメリカ・中国などが参加なかったため、世界全体の温室効果ガス排出量の27%しかカバーしていません。
地球全体の温暖化抑制を進めるには不十分な枠組みであるとの認識等が背景にあり、日本も参加しませんでした。
京都議定書の枠組みでは不十分との認識から、国際社会では新たな枠組みの構築に取り組みました。そして京都議定書の後継として、温室効果ガス主要排出国も対象とするパリ協定が採択されることになります。
京都メカニズム
京都メカニズムとは削減目標達成のために京都議定書で規定された柔軟措置の1つで、3つに大別されます。
- 共同実施
①先進国Aがプロジェクトに必要な技術と資金を提供する。
②先進国Aが先進国Bで温室効果ガスを削減するプロジェクトを実施する。
③プロジェクトで削減できた温室効果ガス排出枠を先進国Bから獲得する
→先進国Aは先進国Bで削減した分を自国で排出できるようになる。
- クリーン開発メカニズム
①先進国Aがプロジェクトに必要な技術と資金を提供する。
②先進国Aが発展途上国Bで温室効果ガスを削減するプロジェクトを実施する。
③発展途上国は数値目標なく、排出枠ないため、プロジェクトで削減できた温室効果ガス削減枠は国連機関から獲得する。
→先進国Aは発展途上国Bで削減した分を自国で排出できるようになる。
- 排出量取引
①先進国Aが先進国Bに資金を提供する。
②先進国Bは排出枠を譲渡する。
→排出枠を買い取った先進国Aはその分自国で排出できるようになる。
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