四大公害病+足尾鉱山鉱毒事件+カネミ油症

公害総論 水質概論

こんにちは、ヘルメット犬(@helmet_dog)です。

この記事では

  • 四大公害病+足尾鉱山鉱毒事件+カネミ油症の概要
  • 水質汚濁の歴史概略

について試験で問われやすい部分を中心いサクッと整理します!

四大公害病+足尾鉱山鉱毒事件+カネミ油症の概要

試験でよく出題される公害は主に、四大公害病(イタイイタイ病水俣病新潟水俣病四日市ぜんそく)・足尾鉱山鉱毒事件カネミ油症に絞られるかと思います。
それぞれの概要をまとめました。特にどの物質が原因になったかは覚えておきたいですね。

病名 原因 症状 場所 年代
イタイイタイ病 カドミウム 手足の骨がもろくなる。腰、四肢、関節に痛み 富山 1922年
水俣病 メチル水銀 中枢神経の疾患 熊本 1956年
新潟水俣病 新潟 1965年
四日市ぜんそく SO2
(二酸化硫黄)
喘息 三重県
四日市
1960~72年
足尾銅山鉱毒事件 田畑の被害 群馬
・栃木
1878年
カネミ油症 PCB
(ポリ塩化ビフェニル)
肌の異常など 西日本一帯 1968年

水質汚濁の歴史概略

上記の四大公害病+足尾鉱山鉱毒事件+カネミ油症に焦点を当てて、日本での水質汚濁の歴史を簡単にまとめました。
四日市ぜんそくは厳密には大気汚染によるものですが、四大公害病に含まれるので記載しています。

  • 1878年
    群馬・栃木両県にわたる渡良瀬川で足尾銅山の鉱毒害が著しくなる
    足尾銅山鉱毒事件
    原因は銅山から流れ込んだを含む排水で、下流の田畑400km2が被害を受けた。
    この事件を機に水稲に対する重金属の影響が研究されはじめ、公害問題の原点ともいわれている。

  • 1922年
    富山県神通川流域に奇病発生
    →患者が「痛い痛い」と泣き叫ぶことからイタイイタイ病という病名で1955年に報じられる。
    原因は神岡鉱山から排出された廃水に含まれていたカドミウムであった。

  • 1956年
    熊本県水俣湾周辺で神経疾患のある奇病発生
    水俣病と呼ばれる。
    原因は水俣湾に化学工場から流れ込んだメチル水銀を摂取した魚介類を人間が食べることで体内に蓄積していったことによる。

  • 1965年
    新潟でも水俣病が確認される→新潟水俣病
    原因は新潟県阿賀野川に化学工場から流れ込んだメチル水銀を摂取した魚介類を人間が食べることで体内に蓄積していったことによる。

  • 1960~72年
    三重県四日市市周辺で咳、痰、喘息などの症状を訴える人が多発→四日市ぜんそくと名付けられる。
    原因は四日市市の石油化学コンビナート本格稼働に伴い、硫黄酸化物(SO2)による大気汚染が進んだことによる。

  • 1968年
    西日本一帯で肌の異常などが認められるカネミ油症が発生
    原因は甘味倉庫社製のライスオイル(米ぬか油)中に、製造工程の中でポリ塩化ビフェニル(PCB)が混入したことによる。


参考

  1. 新・公害防止の技術と法規 水質概論
  2. EICネット 足尾銅山鉱毒事件
  3. Medical Note イタイイタイ病
  4. Wikipedia イタイイタイ病
  5. 環境省 水俣病情報センター 水俣病のあらまし
  6. 新潟県立環境と人間のふれあい館 新潟水俣病資料館HP
  7. EICネット 四日市ぜんそく
  8. 厚生労働省 カネミ油症について ~正しく知る。温かく支える。~

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