薄層クロマトグラフ法

水質有害物質特論

こんにちは、ヘルメット犬(@helmet_dog)です。

この記事では

  • 薄層クロマトグラフ法とは
  • どんな時に使うか

について公害防止管理者試験で問われやすい部分を中心にサクッと整理します!

薄層クロマトグラフ法とは

薄層クロマトグラフ法とは

ガラス板上に塗布されたシリカゲル、アルミナなどの吸着剤(固定相)と展開溶媒(移動相)に対する
試料成分の親和力の差を利用して、各成分を分離し、定性・定量する測定法

になります。
定性・定量分析するという意味ではガスクロマトグラフ(GC)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と同じです。
GCHPLCは専用の装置が必要になのに対し、薄層クロマトグラフは必要物品も少なく、手軽で簡便な測定方法になります。

薄膜クロマトグラフ法測定手順概略

測定手順の概略です。

  1. 清浄にしたガラス板上にシリカゲル、アルミナなどの吸着材を0.15~2.0mmの厚さに均一に塗布し、10~20分風乾した後、105~110℃で数時間加熱して活性化したプレートを作成する。

  2. プレートの下端から10~20mmの位置に少量の試料と標準液を一定間隔にスポットする。場合によっては線状に塗布することもある。

  3. 試料、標準液中の溶媒が揮散した後、展開槽内でプレートの下端を適当な展開溶媒に浸す。全体を密閉しておくと、溶媒の上昇に伴って試料中の成分も上昇を開始するが、成分の種類によって上昇速度に差異が生じる

  4. 30分間展開したところでプレートを取り出し乾燥する。発色試料や紫外線照射によりスポットを発色させ、標準液のスポットと比較する。展開位置は移動費Rfが用いられ、以下のように定義される。

Rfは同一プレート、同一溶媒、同一温度で展開した場合、成分に固有の値を示すので、この値を比較し、定性分析が可能である。定量分析する場合は、展開後のスポットの内、必要な部分をかき落とし、適当な溶媒で抽出し、溶液を別途分析する。

測定手順をわかりやすく解説している動画がありました。測定が手軽であることがよくわかります。

薄層クロマトグラフィー(TLC)

どんな時に使うか

測定対象として、公害防止管理者の試験範囲で取り上げられている物質を以下に挙げています。
試験でもよく問われるので覚えておきたいですね。

  • アルキル水銀
  • 有機りん化合物

参考

  1. 新・公害防止の技術と法規 水質有害物質特論

コメント